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2018年09月10日

トルコ旅行VOL.4〜トルコと日本の繋がり〜

トルコでなんと言っても感動的だったのは、日本に対する恩義。

1890年9月、オスマン帝国最初の親善訪日使節団を載せた軍艦が、帰路の途中、和歌山県串本町沖で海難事故を起こし難破。
その時、串本の漁師の人たちに助けられた事が、トルコの教科書に載っているそう。
だから、トルコでは、子供からお年寄りまで皆が日本人に対して感謝の念を持っていると言う。
日本人を見かけたら一緒に写真を撮って欲しいと言われることもあるかも知れないとガイドさんが言っていた。
実際、うちの娘は同じ年くらいのトルコ人の女の子に一緒に撮ってと言われていた。
もう、100年以上前の出来事なのに、今だに教科書に載せて律儀に感謝している国など世界にトルコ以外無いと思う。
日本なんて、様々な国から助けられた事も知らずに過ごしている人が殆どだと思うから。(私も含めて)


1980年に勃発したイラン・イラク戦争から5年経った1985年、イラクのサダム・フセインはイラン領空を通過する民間航空機もすべて撃ち落とすという声明を発表。
その当時イランには在イラン日本人が200人以上居たと言う。
イランに居た世界各国の民間人は皆国外脱出、母国へと帰国するため航空券の獲得に必死だった。
しかし、各航空会社は自国民を優先し、日本人が漸く手にした航空券も無効にされたと言う。
イランには日本の航空機が無かった為、日本人はイランに取り残されてしまった。
イランの日本大使館は日本政府に航空機をイランに向かわす様要請したが、撃墜の危険がある以上それは出来ないと言う判断で見送られた。
取り残された日本人はなすすべが無かった。
その時、伊藤忠商事・森永氏がトルコのオザル首相にお願いをして、特別便を飛ばしてくれることになった。
しかし、イランには取り残されたトルコ人が大勢いた。
その人たちを助ける方が先決なのにも関わらず、日本人のためにトルコ航空機を出す決断をしてくれたと言う。
その時トルコの人々からは誰も文句が出なかったのだそうだ。
1890年に日本が助けてくれた恩返しだという思いがトルコの人たちの中にあったのだと聞いた時には胸が詰まった。
なんて律儀で温情に厚い人達だろうかと。
逆の立場だったら、恐らく日本は日本人を優先したと思う。
そして、ターキッシュエアラインに乗せてもらった日本人達は撃墜予告一時間前にギリギリ、イラン領空内から脱出出来たという。
イランに残されたトルコ国民は陸路、トルコへ脱出した。

トルコの人々は律儀で情に厚いが不器用で損をしていると思う。
トルコには多くのモスクが博物館化して広く一般に公開されているが、入場料無料の所も多々あり、観光資源になっていない。
どころか、維持費だけでも完全に赤字だろう。もっとしっかりと外貨を稼げば良いのにと思う。
トルコは国土の多くは乾燥し、岩の多い地形も多く、決して肥沃な土地ばかりでは無いが、農作物は良いものが採れる。
オリーブ、ザクロ、スイカ、ブドウ、桃、小麦などやひまわり、チューリップなどもトルコが元々は産地だった。
それが、他国に持って行かれ、今やチューリップといえばオランダが有名、オリーブはスペイン、イタリアなど。
絨毯もトルコ絨毯はマイナーでペルシャ絨毯が世界的に有名。
他にもレザー(皮)やトルコ石も有名で品質も良いのにさほど知られていない。
トルコ石はトルコと名のつく石で原産地ではあるが、アメリカなどのパワースポットで最もらしく売られているほうが価値が高い様に思われている。
トルコ人は本当にお人好しで欲がなく、何もかも外国に持って行かれているのだと知った。
旅行中もトルコリラが大暴落し、近隣諸国から買い物客が押し寄せていた。
買いに来てくれるのは良いが、買い叩かれ、良いものが持ち出され、国は貧している。

何とかもっと発展して欲しいと願う。
旅行に行ってから、トルコの良いものを少しでも発信できたらと思う様になった。
実は今回の旅行は初めからトルコに行こうと思っていたわけでは無く、諸々の事情でトルコに行く事になったのだ。
これも何かの巡り合わせなのだと思う。

日本にこれほど恩義を感じてくれているトルコに何か出来る事は無いか・・・
やはり、一人でも多くの人にトルコの事情や文化などを伝える事が私にできる事だと考え、このブログを書き出した。

「海難1890」という映画はターキッシュエアラインの座席で見る事が出来る。(TSUTAYAでも借りられるはず)
また、イランからの脱出のドキュメントはプロジェクトXで見る事が出来る。
「撃墜予告 テヘラン発最終フライトへ急げ」という題名で検索するとヒットする。超オススメ!!


トルコのベストショットを〜

トルコ旅行VOL.4〜トルコと日本の繋がり〜
↑スレイマニエモスクを望む

トルコ旅行VOL.4〜トルコと日本の繋がり〜
↑カッパドキア ギョレメ国立公園

トルコ旅行VOL.4〜トルコと日本の繋がり〜
↑オリエント急行終着駅シルケジ駅構内の駅舎食堂

トルコ旅行VOL.4〜トルコと日本の繋がり〜
↑イスタンブール新市街

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↑エフェソス遺跡 



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Posted by ATHENA at 23:22│Comments(0)トルコ 旅行
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